大型トラックに必要な法定点検の「日常点検」「定期点検」について

By | 2016年7月11日

大型トラックには法定点検として、1日1回運行の開始前に行う「日常点検」と、大型トラックやバス、レンタルトラックなどの業務用トラックに定められている一定の期間ごとの「定期点検」を実施することが法律で定められています。

日常点検や定期点検はトラックやバスなどの故障原因になるような不具合を早期発見して事故を未然に防ぎ、車輌の性能持続を図るために行うものですが、もし、日常点検や定期点検を実施していない場合は道路運送車両法違反となり罰則が設けられています。また、定められた台数以上の大型トラック・バスを使用する場合は、使用の本拠ごとに「整備管理者」を選任しなければいけない「整備管理者制度」が定められています。

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そこで今回は、業務用トラック・バスに必要な法定点検の「日常点検」「定期点検」「整備管理者制度」についてまとめてみました。

トラック・バスに必要な法定点検とは

大型トラックやバス等には「日常点検」と「定期点検」を行うことが法律で義務付けられており、使用毎に点検する日常点検と、車輌総重量、乗車定員によって定期点検の期間が「3ヶ月点検」「6ヶ月点検」「1年点検」に定められています。

・3ヶ月点検(全47項目)
「自動車運送事業用自動車(貨物軽自動車運送事業を除く)」「車輌総重量が8t以上の自家用貨物自動車(大型トラック)」「乗車定員11人以上の自家用自動車(バス)」「レンタカーの貨物自動車(軽自動車を除く)」

・6ヶ月点検(全21項目)
「レンタカーの乗用自動車及び軽自動車」「車輌総重量が8t未満の自家用貨物自動車及び特殊用途車(軽自動車を除く)」

・1年点検(自家用:全77項目・事業用:全96項目)
「車輌総重量が8t以上の自家用貨物自動車(大型トラック)」「自家用乗用自動車(荷台や特殊な設備を持たないセダン型)」「ワンボックス型等のマイカー)」「軽貨物自動車」「軽特殊自動車」「二輪車(総排気量125cc超)」

業務用自動車の中でもサイズが大きく、乗車定員が多い車輌は、事故を起こした場合に重大事故に発展する危険性が高いですので、より定期的な点検を強化し短い期間で定期点検を行うように定められています。

「整備管理者制度」の概要とは

大型トラックやバスのような車輌構造が特殊な自動車で事故の際の被害が甚大となる自動車を用いる場合は、専門的知識を持って車輌管理を行う必要があるとして国土交通省により「整備管理者制度」が定められ、一定数以上の大型トラック・バス又は業務用自動車を使用する場合は、資格要件を満たした「整備管理者」を選任する必要があり、定期点検は整備管理者が実施する必要があります。

下記の自動車についてそれぞれ定められた台数以上使用する場合は本拠ごとに整備管理者を選任しなければいけません。

・事業用・レンタカーは乗車定員11人以上のバス、自家用は乗車定員30人以上のバス(1台)

・乗車定員11人以上29人以下の自家用マイクロバス(2台)

・乗車定員10人以下で車輌総重量8t以上の自家用トラック・バス等、乗車定員10人以下の事業用トラック・バス等(5台)

・貨物軽自動車運送事業用自動車(軽自動車又は小型二輪自動車)、乗車定員10人以下で車輌総重量8t未満のレンタカー(10台)

「整備管理者の要件」

また、整備管理者として選任するには、下記のいずれかの資格要件を満たしている必要があり、整備管理者を選任したときには15日以内に地方運輸局長に届け出を行うことが義務付けられています。

1.整備の管理を行おうとする自動車と同種類の自動車の点検もしくは整備又は整備の管理に関する実務経験を2年以上有し、かつ、地方陸運局長が行う「整備管理者選任前研修」を修了した者

2.一級、二級または三級の自動車整備士技能検定に合格した者

「整備管理者の主な権限と罰則」

整備管理者には下記のような権限が与えられます。

  • ・日常点検の実施方法を定める
  • ・日常点検の結果に基づき運航の可否を決定する
  • ・定期点検を実施する
  • ・随時必要な点検を実施する
  • ・点検の結果必要な整備を実施する
  • ・定期点検と整備の実績計画を定める
  • ・点検及び整備に関する記録簿を管理する
  • ・自動車車庫を管理する
  • ・点検及び整備等に関し運転者・整備員等を指導・監督する

また、整備管理者は整備管理規程を定め、定めた規程に基づき業務を行う必要があるとされていますが、この定期点検を実施しなかった場合や、整備管理者制度に違反した場合は、「道路運送車両法違反110条」違反により30万円以下の罰金に処せられます。

「まとめ」
定期点検は整備管理者指導のもと実施されますが、走行毎に行う日常点検は基本的に使用者が行います。また、使用者が日常点検を行うことでトラックの状態変化がよくわかり、トラック使用中のトラブルを未然に防ぐことができます。
プロのトラックドライバーとして、常日頃からトラックの状態を点検して故障や事故などが無いようにしていただきたいと思います。

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