トラックの抵当権設定方法と完済したときの抵当権抹消について

By | 2016年7月6日

トラックを新たに購入する場合は数百万円から一千万円以上が必要になります。また、事業拡大のために複数台トラックを購入するとなると莫大な費用が必要になってきます。さらに、多くのトラック購入費用が必要となると銀行からの融資なしでは難しいのが実情です。

抵当権

銀行側としても信用性の高い企業に多く融資したいのが実情ですが、貸す側としてもリスクを伴うためそれなりの担保が必要なことも事実です。しかし、借りる側としては担保として成立するようなものがないことがほとんどです。

そこで利用したいのが不動産によく聞く「抵当権」で、トラックにも抵当権を設定することができます。トラックに抵当権を設定することで、万が一返済に行き詰ってもトラックを換価することで借金の残金を穴埋めすることができる「保険」を掛けることができるのです。

そこで今回は、トラックに抵当権を設定する方法と融資が完済した際の抵当権抹消手続きについて紹介していきます。

「抵当権とは」

債務の担保に供した物について他の債権者に先立って自己の権利の弁済を受ける権利です。簡単に説明すると個人が所有するトラックを担保にお金を借りて返済が怠るとトラックが換金されて債務(貸金)の返済に充てられる制度で、抵当権の「抵当」とは、借金の際、お金が返せなくなったら貸主が自由に処分していいと約束する担保のことです。

抵当権は所有権が移るものではなく、所有者が抵当権成立後も引き続き使用・利益にすることができると定められていますので、遅れがなく返済を行っていれば通常通り使用することができます。なお、「所有権保留」というものがありますが、こちらはトラックを担保にお金を借りることができますが借金を完済するまでトラックの所有権は保留するというものです。

また、トラックの抵当権は不動産の抵当権とは違い、「自動車抵当法」によって定められており、通常、普通乗用車は「減価償却」が早く全ての車に抵当権を設定することは難しいのですが、トラックやバス、建設用特殊車輌などの営業用の車は下落が緩やかですので抵当権を設定することができるのです。また、自動車抵当権は車検証に掲載されることはなく、登録事項照明を取得しないとわかりませんので、抵当権が付いているトラックとばれることはまずありません。

(減価償却とは、時間の経過や使用により価値が減少することを意味します。)

自動車抵当権設定手続きの手順とは

まず初めに、自動車抵当権設定手続きを行う前に、銀行や消費者金融などの金融機関から融資を受けることを確約し「金銭消費貸金契約書」を受け取っておく必要があります。

「登録場所」
確実に融資を受けることが確約すれば自動車抵当権設定手続きを行うのですが、手続きを行うことができる場所は対象とするトラックの登録地域を管轄する「陸運局」又は「自動車車検登録事務所」になります。

自動車抵当権設定手続きに必要な書類や費用は以下のようになります。

「必要書類」

  • ・抵当権登録申請書(OCRシート第5号様式)
  • ・抵当権登録申請書(ワンラインティングシート)
  • ・登録原因を証する書類(金銭消費貸金契約書・抵当権設定契約書、等)
  • ・登録義務者の印鑑証明書(発効から3ヶ月以内のもの)
  • ・登録権利者の資格証明書(登記簿謄本等)
  • ・国庫納付書領収書(納付額が3万円以下の場合は印紙の添付で代替可)

「自動車抵当権登録に必要な費用」

登録に必要となる費用は借入金額の1000分の3となりますので、2,000万円の融資を受けるのであれば6万円納付することになります。

「手続きが面倒な方は代行サービスを利用」

抵当権の登録手続きは当日中に終了しますが、手続きを行える陸運局は平日の夕方までしか受付を行っていませんので、平日に時間を作ることができない方や手続きが面倒という方は、陸運局の近で行政書士が行っている代行サービス(代書屋)を利用することで、行政書士に手続きを代行してもらうことができます。なお、代行サービスにかかる費用は1台につき1万円~2万円程度が相場です。

抵当権抹消手続きの手順とは

返済が完済すると基本的に金融機関から契約証書と抵当権抹消手続きに必要な書類を受けることができ、抵当登録手続き同様に陸運局か自動車車検登録事務所で行うことができます。また、こちらも司法書士の代行サービスを利用することで手続きを代行してもらうことが可能で、代行に必要となる費用はほぼ同額です。

「必要書類」

  • ・抵当権抹消登録の対象となるトラックの登記事項証明書(登記簿謄本)
  • ・解除証明書または弁済証書
  • ・登記事項証明書または代表者事項証明書
  • ・委任状

「抹消登録の費用」
・トラック1台につき1,000円

抵当権登録手続きが終了することでトラックの抵当権設定は完了し、返済に行き詰った際の穴埋めや債権者の心理負担を軽減することもできます。しかし、借主から生まれる利益から借金を返済していくほうが借主にとっても貸主にとってもメリットがあるはずですので、計画性のある借入を実現して頂きたいと思います。

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