トラックのリーフスプリング(板バネ)が破損した場合の修理方法

By | 2016年7月5日

最新の高性能な大型トラックではエアサス搭載車も多く登場していますが、まだまだ小型・中型トラックの主流となっているサスペンションはリーフスプリング(板バネ)が採用されているものが多いです。

リーフスプリングは重量物の運搬に適したサスペンションですが、板バネが持つ特性ゆえ、折れ(折損)てしまうことやヘタリが発生することが多くあります。
しかし、リーフスプリングは普通乗用車などで採用されている他のサスペンションと比べて簡単な構造になっていますので、交換も容易に行うことができ少ない費用で交換できることも特徴です。

そこで今回は、折れなどが生じた場合のリーフスプリングの交換方法や、折れる原因について紹介していきます。

リーフスプリングの構成や折れる原因

「リーフスプリングの構造」

銅製の長い板を4枚~8枚程度組み合わせたスプリング形式をリーフスプリングと呼び、一番長い板を「親バネ」と呼びます。また、シャックルによってフレームに平行に取り付けられ、リーフスプリングとショックアブソーバーが路面からの衝撃を吸収し、緩和することによって安定走行を可能にしています。

「リーフスプリング(板バネ)が折れる原因」

リーフスプリングは複数枚の板バネによって構成されていますので、一度に全ての板バネが折れるということはほとんどなく、1本ずつ折れていくのが一般的です。

板バネが折れる原因で最も多いのが「脆性破壊」と呼ばれるもので、板バネは外力が加わって変形しても元に戻る弾性の金属ですが、一定以上の衝撃が加わることで、弾性を保つ限界の弾性限界を超え、変形に至らず(曲がらず)にポキッと折れてしまいます。

この他にも、「経年劣化」による耐久性の低下や、繰り返し使用することによる「疲労破壊」などがあり、複数の原因が複合することで折れの原因となることもありますが、トラックの板バネが折れる主な原因はやはり、過積載や段差などもあまり気にせず荒い運転を行っている場合などに、板バネが折損してしまう「脆性破損」が一般的です。

リーフスプリング交換方法

トラックのリーフスプリングは各車軸に設置されているタイプが一般的で、リーフスプリングの交換方法には一番長い「親バネ」を外して折損バネを交換する方法がありますが、メインリーフと呼ばれるシャックルに固定されている上から順に2番目までの1番リーフと2番リーフ以外の板バネのみを交換するのであれば、親バネを外さないで折損バネのみを交換することも可能です。

「親バネを外して交換する方法」

1.まずは折損が発生している箇所のアクスル(フロント又はリヤ)をジャッキアップして安全を確保した後、タイヤを外します。

(注意)この際にトラックが動いてジャッキが外れて事故にあう危険がありますので、フロントの場合はリヤに、リヤの場合はフロントに歯止めをかけることを忘れないでください。

2.タイヤを外した後、アクスルとは別のジャッキを使用して折損している側のシャシ(車体)をアクスルよりも少し高めにジャッキアップして、インパクトレンチが使用できるようにトルクロッドのセンターボルトを抜きロッドを下にさげておきます。

(注意)この際にアクスルのジャッキは外してしまわずにそのままの状態を維持しておいてください。(次の工程で車体が少し下がるため)

3.次に、インパクトレンチなどを使用してリーフスプリングとフレームの接続部にあたる前後の「シャックル」のピンを外すことでアクスルが(2)で置いておいたジャッキの上まで下がります。

4.そしてリーフスプリングの中央付近にある全ての板バネを通っているセンターボルトを抜き取ります。(センターボルトは上部にボルトが設置されています)

5.センターボルトを抜くことで全ての板バネを外すことができますので、できることなら全ての板バネを外し、折損や亀裂が生じている板バネは新しいものに交換し錆が発生している板バネは錆などを落とした後、錆止め塗装などを行ってください。また、センターボルトは新しいものに交換しておくことをお勧めします。

6.新しい板バネセットが整ったら、センターボルトをセットして下部の板バネから順番に組んでいきます。

7.次に、車高調性しながら親バネにシャックルピンを通した後、仮締めを行い、リーフスプリングのセンターボルトを強力に締めて車高調性を行いながら通常位置にセットします。

8.次に、ズレに注意しながらシャックルピンの本締めを行います。

9.最後に、トルクロッドのボルト取り付け、タイヤ取り付けを行うことで、リーフスプリングの交換は終了となります。

「親バネを外さないで折損バネのみを交換する方法」

親バネを外さないで1番リーフと2番リーフ以外の折損バネのみを交換する方法は、上記の「親バネを外して交換する方法」の(3)でシャックルを外さずにリーフスプリングのセンターボルトを抜き取ることで1番・2番リーフ以外の板バネを外すことができます。それ以外についてもさほど変わりはありませんので、上記の「親バネを外して交換する方法」を参考にしてください。

「まとめ」
今回は、リーフスプリングが折れる原因やリーフスプリングの交換方法について紹介しましたが、修理業者に交換依頼を行わずに自分で交換を行うことで、工費を1万円から3万円程度に抑えることが可能です。
さほど難しい作業はありませんので、チャレンジしてみる価値はあると思います。しかし、くれぐれも挟まれ事故などがないように安全には細心の注意を払って作業してください。

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